企業知財担当者B氏の1日:発明を「かたち」にする毎日
企業の中で「知財担当者」はどんな一日を過ごしているのでしょうか。
企業知財は、発明のアイデアを見つけ、特許として形にし、事業を守る仕事です。
静かなデスクワークの裏側には、創造と戦略が詰まっています。
今回は、企業知財担当者B氏の一日に密着し、発明を「かたち」にする現場のリアルを紹介します。
- 特許庁からの連絡確認
- 代理人とのやり取り整理
- 社内依頼メール確認
- 発明発掘ミーティング
- 特許性ポイントの検討
-技術と言葉を繋ぐ作業-
- 明細書の文言を整理
- クレームのバランス調整
- 法的要件の確認
-ひと息つきながら情報収集-
- パン屋でランチ
- SNS・ニュース確認
- 他社の出願動向をリサーチ
- AI・特許制度の最新情報
- 業界トピックの収集
-見えないけれど欠かせない仕事-
- 事業部からの相談対応
- 他者特許のリスク確認
- 対抗策の検討
- 上司と協議・判断材料作成
- 特許管理システム更新
- 期限管理・資料準備
-デスクワークの中の創造と戦略-
- 1日の進捗振り返り
- 明日の予定を整理
- タスク管理ツール確認
- スケジュール表をチェックして漏れ・遅れの確認
- 次のアクション準備
朝 ― メール確認と発明打ち合わせからスタート
朝はまずメールのチェックから始まります。
特許庁からの連絡や代理人とのやりとり、社内の依頼メールなどを整理し、
その日の優先タスクを明確にします。
午前中に打ち合わせが入っている日は、研究開発部門の発明者との発明発掘ミーティングを行います。
発明の内容をヒアリングしながら、「どこに特許性のポイントがあるか」「どんな構成で表現すべきか」を
一緒に考えていきます。
単なる“書類作成の前段階”ではなく、アイデアを技術情報に変換する知的プロセスそのもの。
技術の本質をどう言語化するかが、その後の明細書の質を左右するため、この時間は特に集中します。
打ち合わせ後は、自分のデスクで出願書類の作成に取り掛かります。
明細書の文言を整え、クレーム(権利範囲)のバランスを調整しながら、
法的な要件と発明者の意図の両方を満たすように構成を練ります。
まさに、「技術と言葉をつなぐ作業」です。
昼 ― パン屋のランチでひと息
お昼は会社の近くのパン屋でパンを買い、デスクで軽く昼食をとります。
仕事の合間にSNSやニュースサイトをチェックして、業界の動きや知財トピックを収集。
他社の出願動向やAI・特許制度のアップデートなど、知識をアップデートする時間にもなっています。
午後 ― 事業部からの相談対応と知財判断
午後は、事業部門からの相談対応が中心です。
他社の特許出願が自社の事業に影響しそうな場合、その内容を確認し、リスクや対抗策を検討します。
必要に応じて上司や他の知財メンバーと協議し、
「設計変更すべきか」「ライセンス交渉を検討するか」といった判断材料を整理します。
一方で、日々の書類作成や管理業務も進めなければなりません。
特許管理システムの更新、期限管理、社内資料の整備など、
「見えないけれど欠かせない仕事」も多くあります。
夕方 ― 進捗確認と翌日の準備
定時が近づく頃には、1日の進捗を振り返り、明日の予定を整理します。
タスク管理ツールやスケジュール表を確認し、漏れや遅れがないかをチェック。
複数の案件が並行して進むため、小まめな整理と振り返りが欠かせません。
日々の仕事は多岐にわたりますが、
どの業務も「発明を守り、事業を支える」という共通の目的につながっています。
静かなデスクワークの中にも、創造と戦略が詰まった時間です。
おわりに ― “発明を未来につなぐ”というやりがい
特許出願は、単なる法務手続きではなく、
発明者の思いを「権利」というかたちで未来へ残す仕事です。
日々の業務の中には地道な作業も多いですが、
技術を正しく理解し、社会に広げていく橋渡し役としてのやりがいがあります。
明日もまた、ひとつの発明から新しい可能性を生み出す1日が始まります。
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